464311d58146fc6f556a8601089a92a5_s

かんせんとは?皮膚の病気「乾癬」の原因と典型的な5つの症状

かんせん(乾癬)という皮膚の病気をご存じでしょうか?乾癬は皮膚が赤くなったり、かさぶたのようなものができたりする皮膚疾患です。乾癬を発症した場合は、適切な治療と生活習慣の見直しが症状を軽くさせるポイントになります。ここでは、乾癬の基礎知識や治療中の注意点をお伝えしています。正しい知識で乾癬のケアをしていきましょう。

乾癬(かんせん)という病気を知ってる?

乾癬とは伝染する性質のない慢性の皮膚疾患の一つです。ここでは、乾癬の基礎知識について詳しく見てみましょう。

慢性の皮膚疾患

乾癬とは、主に皮膚の盛り上がりや赤い発疹の上に、白いフケのようなものが付着して、やがてはがれ落ちる慢性の皮膚疾患のことです。乾癬という名前のイメージから、人に感染すると誤解されることもありますが、人への感染はありません。日本では、1,000人に1人が乾癬を発症するといわれており、男女比では21で男性に多いことが特徴です。年代別では、男性は30代、女性は10代と50代での発症が多く見られます。乾癬の患者数は、食生活の欧米化の影響から増加傾向にあるといわれています。

典型的な症状は5

乾癬の症状は、発症する部分や症状の程度には個人差がありますが、主に5つのタイプに分かれます。ここからは、それぞれ乾癬の特徴をご紹介します。

尋常性乾癬

乾癬全体の約9割が、この尋常性乾癬だといわれます。尋常性乾癬は、皮膚が赤くなる紅斑(こうはん)が現れた後、鱗屑(りんせつ)と呼ばれるカサブタのような症状が現れて、最後は落屑(らくせつ)という皮膚がボロボロと落ちて粉をふく特徴的な症状があります。

滴状乾癬

滴状乾癬とは、直径1cmほどの水滴のような紅斑が全身に現れる皮膚疾患です。滴状乾癬は子供や30歳未満の年代での発症が多いことが特徴であり、乾癬全体の約3割を占めます。滴状乾癬は時間が経過すると尋常性乾癬に移行することもあります。

関節症性乾癬

関節症性乾癬とは、関節の腫れや痛みなどの症状が現れる皮膚疾患です。関節症性乾癬は、皮膚の乾癬を発症した後に関節の症状が出ることが多いですが、乾癬患者の全てが発症するわけではなく、発症する時期も十数年過ぎてから現れる場合もあります。乾癬の中でも、爪に症状のある人が関節症性乾癬を発症する可能性が高いとされ、乾癬全体の35割に見られるといわれます。

膿疱性乾癬

膿疱性乾癬とは、うみ(膿疱)をもつタイプの乾癬です。膿疱性乾癬の発症はまれであり、日本には1,000人ほどの患者がいるとされます。症状に発熱や悪寒などをともなうこともあり、乾癬の中でも重症型といわれています。

乾癬性紅皮症

乾癬性紅皮症 は、全身に発疹が広がり皮膚の80%以上が赤くなる紅皮症(こうひしょう)が見られます。最初から乾癬性紅皮症を発症することはほとんどなく、多くは尋常性乾癬を治療せずにいたことや、感染症などの要因が加わって乾癬性紅皮症に移行すると考えられています。発症の確率は乾癬全体の約1%といわれて非常にまれです。

かんせんの原因

乾癬の基礎知識と症状別の5つのタイプをご紹介してきましたが、この乾癬はどのようにして発症するのでしょうか。次は乾癬が発症する原因について解説いたします。

まだ解明されていない

乾癬が発症する原因は、実はまだ明確になっていませんが、人から人に感染する病気ではありません。乾癬の原因に関する調査では、家族に乾癬患者がいる人の発症が確認されており、乾癬の原因は遺伝が関連しているのではないかと考えられています。ただし、乾癬患者が家族にいる人の発症率は約5%と多い数字ではありません。また、感染症、外傷、持病、ストレスなどの影響から、乾癬になりやすい体質があることも発症の要因だと考えられています。

病院では、どんな治療をするのか?

1f794762ffe03d0b92b9663e784dda27_s

乾癬を発症した後は、皮膚科で治療を受けることになります。乾癬は、症状が軽くなったり、悪化したりを繰り返す特徴があるため、治療法も一律ではありません。体調や症状に合わせて治療方法が決定されますが、通常は、ステロイド外用薬などの塗り薬を使った治療から始めて、症状によっては内服薬のシクロスポリン、レチノイドなどが処方されます。さらに、紫外線療法を加えた治療を行っても、症状の改善が見られない場合は、注射や点滴などの治療で症状の改善をはかります。

病気と付き合う方法

乾癬は一度発症すると完治が難しく、改善までに時間を要することになりますが、治療とともに生活習慣を改善することで、症状を和らげることができるとも言われています。乾癬の治療中に気をつけたいポイントは、次のようなものがあります。

バランスの良い食事を心掛ける

肉類など脂質の多い食事や高カロリーの食品は、かゆみの症状が強くなるなど、乾癬を悪化させる可能性があります。極端に食事制限をする必要はありませんが、栄養バランスの良い食事を心掛けて、肉よりは魚をとることが理想的です。

入浴や服装にも気を付けたい

乾癬は皮膚にかかる刺激にも十分注意したいです。肌着は化学繊維を避けて綿や絹などの天然素材のゆったりしたサイズのものを選ぶようにしましょう。また、日焼けや乾燥などの刺激も症状を悪化させる原因になりますので、注意が必要です。特に冬は皮膚の保湿を心がけて乾燥を防ぎたいです。

お風呂では肌をこすり過ぎない

お風呂は、皮膚を清潔に保つためにも毎日入ることが望ましいですが、このときお湯の温度が熱すぎたり、皮膚を擦り過ぎたりしないことが大切です。乾癬の部分は泡立てた石鹸で優しく洗い、ぬるめのお湯を使って短時間で済ませるようにしましょう。

ストレスをためない

ストレスは乾癬を悪化させる原因の一つです。人間関係や環境などのストレスはもちろんのこと、乾癬そのものに対してのストレスも症状を悪化させて治りにくくさせてしまいます。ストレスを感じたらリフレッシュできる時間を作り、できるだけ早くストレスを解消しましょう。

皮膚科の受診と共に日常生活でもケアしていきたい

今回は乾癬についてご紹介してきましたが、いかがでしょうか。乾癬は、発症の原因が明確になっていない皮膚疾患ですが、人に感染する病気ではありません。また、乾癬は完治に時間がかかることから、発症した場合は放置せずに皮膚科で適切な治療を受けることが重要です。治療中は食生活の見直しなど日常生活の中からケアをしていくことが症状の悪化を防ぐことになりますので、ストレスを溜めないようにできることからケアをしていきましょう。